写真にさまざまな情報を含むことができる便利な機能
AIデータセットとして写真を使用する場合、画像データの中に被写体や撮影日時などの情報が正しく埋め込まれていると写真を整理する大きな助けになります。
他にも画像検索に自身の著作権情報を表示したり、被写体や撮影場所ごとに整理したりとさまざまな場面で埋め込み情報が活躍します。
この記事では画像データそのものにさまざまな情報を含むことができる便利な機能「IPTC」について解説します。
IPTCってなに?

IPTCとは「International Press Telecommunications Council(日本語訳:国際新聞電気通信評議会)」が策定した形式で、撮影時の状況や撮影者の著作権情報、いわゆる「メタデータ」を画像データの中に格納できる便利な機能です。
Googleの画像検索における作者名や著作権情報も、画像データに含まれるIPTCを抽出することによって表示されています。
※抽出できるデータが存在しないときは「画像は著作権で保護されている場合があります。」と表示されます
どんな情報を登録できるの?
実際にIPTCの中身を見てみましょう。
IPTCは画像編集ソフトやデジタルカメラの現像ソフトなどで閲覧・編集することができます。
IPTCに含まれる主な情報:
- 連絡先情報
- 作成者
- 連絡先の住所や電話番号、Eメールアドレス
- 連絡先のウェブサイト
- 撮影に関する情報
- 撮影日時
- 撮影場所の名称や住所
- 写真のジャンル
- コンテンツとしての情報
- 写真の見出し
- 写真の説明文
- コンテンツを表現するキーワード
- ウェブサイトで画像に付加される代替テキスト
- 説明文の作成者
- ライセンス情報
- クレジット表記
- 著作権表示
- 写真を使用する場合の規定
上記は一例ですが、非常に多くの項目がありますね。
もちろん全ての項目を入力する必要はありません。画像データを管理するのに最低限必要な情報だけでOKです。
Exifとの違い

同じように画像データの中に情報を格納できる形式にExifというものがあります。
Exifとは「Exchangeable Image File Format」の略でデジタルカメラでよく用いられる形式です。
撮影日時や撮影場所(GPSを利用)のほか、撮影に使用したカメラの機種名、シャッター速度やISO感度などの撮影時の設定を記録することができます。
IPTCとの違いはカメラの設定など編集できない項目があることと、Googleの画像検索には反映されないことがあります。
また、Exifの撮影場所はGPSを用いて自動で記録されてしまうため、たとえば自宅で撮影した写真をネットにアップロードすると、それをダウンロードした人に自宅の大まかな位置を特定される可能性があるとして注意喚起がされています。
※多くのSNSアプリは安全のためアップロード時に位置情報を削除するようになっています
IPTCを活用して写真の管理を効率化
IPTCを利用すれば、他のファイルを併用することなく大量の写真データも簡単に管理することができます。
写真を整理するための最低限の被写体情報だけでもよし、キーワードや著作権情報をしっかり入れて外部に発表する作品として管理してもよし、ご自身に合った項目を見つけて写真を活かしてみましょう。
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スマホでもIPTCを編集することができます。詳しくは下記の記事をご参考ください。




